【錦織、更なる高みへ】フェデラー、ジョコビッチが準決勝進出!【ATPワールド・ツアー・ファイナルズ2015】

フェデラー対錦織。錦織にとっては勝つしかない一戦。しかし、コイントスの際には笑顔も。追い込まれてから更なる力を発揮するのは、一流の条件ですね。錦織にはそれがあります。上手く試合に入れた両選手、お互いのサービスをキープした後は、引き締まった内容でお互いが様々な球種を操り、主導権を奪い合う展開。錦織は弾むコートサーフェスを考慮し、スピンボールをフェデラーのバックハンドへ集めていました。


錦織がアングルへの見事なコントロールショット


フェデラーのアングル、ドライブボレー、パッシングショットと必殺の3連コンボです。
勝負どころでこの集中力、さすがです。

1stセットは、7−5でフェデラー。追いつきそうでしたが突き放されました。
2stセットに入るとフェデラーが一気に流れを掴み、4−1までリード。後のない錦織がリスクを追って攻め続けます。フェデラーにもプレッシャーが徐々にかかっていたのか4−4から信じられないようなミスもあり、錦織が6−4で追いつきます。


4−4のフェデラーの珍しいミス

ファイナルセットも激しい打ち合いからはっとするようなウィナー。
世界最高レベルのテニスを2人は見せてくれました。


錦織の走りながらのパッシングショット。しかも片手バックです。

最後は、6ー4でフェデラーが勝利しましたが、差は本当に僅かだったと思います。
フェデラーが最年長34才、錦織が25才。昔、フェデラーのヒッティングパートナーをしていた錦織。
試合の展開がフェデラーがリードしては錦織が追いつく展開だったせいか、テニス界の大賢者が次世代を担う勇者を更なる高みに導いていくような、そんな試合だと勝手に深読みしてしまいました。

フェデラーは3戦全勝で、準決勝へ。その後をベルディヒを下したジョコビッチが2位通過で追いかけます。決勝でフェデラーvsジョコビッチ。去年、できなかった対戦の続きを観てみたいですね。